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2013/04/23

植物遺伝研究室の久保貴彦助教が第123回日本育種学会講演会・総会において日本育種学会奨励賞を受賞

系統生物研究センター  植物遺伝研究室の久保貴彦助教が日本育種学会 日本育種学会第123回講演会および第63回総会において日本育種学会奨励賞を受賞しました。

  • 表彰式日時:平成25年3月27日(水) 日本育種学会第123回講演会・第63回総会
  • 表彰式場所:東京農業大学世田谷キャンパス
  • 受賞題目:栽培イネにおける生殖的隔離遺伝子群の遺伝的解析

日本育種学会サイト http://www.nacos.com/jsb/index.html
植物遺伝研究室 倉田研究室
2013/04/09

中心体生物学研究室の北川大樹特任准教授が平成25年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

中心体生物学研究室 北川大樹特任准教授 中心体生物学研究室の北川大樹特任准教授が平成25年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました。
本賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に授与されるものです。

  • 授賞式日時: 平成25年4月16日(火)
  • 授賞式場所: 文部科学省3階 講堂
  • 受賞名: 平成25年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞
  • 受賞テーマ: 中心小体複製の分子機構の研究

平成25年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について
2013/04/05

遺伝子の爆発的増加は「輪転がし」で

細胞遺伝研究部門・小林研究室

Rtt109 Prevents Hyper-Amplification of Ribosomal RNA Genes through Histone Modification in Budding Yeast
Satoru Ide, Kimiko Saka, and Takehiko Kobayashi
PLOS Genetics, 2013 Apr;9(4):e1003410. DOI: 10.1371/journal.pgen.1003410

細胞にはたくさんの種類の遺伝子があり、通常その数は生涯を通じて変化しませんが、時として爆発的に増加(遺伝子増幅)することが知られています。例えばカエルの卵が出来るときリボソームRNA遺伝子というリボソームを作る遺伝子が数万〜数十万コピーに増加します。また進化においては、現在ファミリー遺伝子やクラスター遺伝子として存在する相同性の高い反復遺伝子群は、かつて1つの遺伝子からの大規模な遺伝子増幅により発生したと考えられています。以前よりこの爆発的な遺伝子増幅はローリングサークル(輪転がし)型DNA複製と呼ばれる環状DNAを鋳型にした複製の連続反応によると考えられていましたが、そのメカニズムについては判っていませんでした。今回我々はその誘導にはRTT109 というクロマチン構造の変化に関わる遺伝子が重要な役割をはたしていることを発見しました。

RTT109 遺伝子はヒストンをアセチル化修飾しクロマチン構造を変化させる働きがあります。この遺伝子の発現が低下すると、リボソームRNA遺伝子が突如としてローリングサークル型DNA複製を開始し、コピー数が450コピー以上に増加しました。その分子機構としては、RTT109 がなくなるとDNAにできた傷を修復する過程に変化が生じ、本来起こらないローリングサークル型DNA複製中間体が形成され、輪っか状の鋳型がコロコロ転がりながら複製されてコピー数が増加します(図参照)。

生物はこのヒストン修飾を利用した遺伝子増幅スイッチのON/OFFにより、時に遺伝子数を爆発的に増やして、環境変化への適応や発生、分化の制御を行っていると考えられます。

Figure1

複製の途中でできた傷はリボソームRNA 遺伝子のような反復遺伝子では丸まって隣のコピーと組換えて修復されることがあります。通常は輪っかが生成され修復が終了し元に戻されますが、RTT109 遺伝子の機能が低下すると組換えが 解消されずそのまま複製フォークとなり「輪転がし」の要領でコピー数がどんどん増加していきます。

2013/04/03

原核生物遺伝研究室の研究員、中井亮佑さんが受賞

原核生物遺伝研究室 中井亮佑さん
原核生物遺伝研究室・仁木研究室の中井亮佑研究員(学術振興会特別研究員SPD)が、長浜で開催されました第7回日本ゲノム微生物学会年会で、優秀発表賞を受賞しました。 中井研究員は「南極湖底に広がるコケ坊主の共在生物相の網羅的解析」というタイトルで発表を行い、秀でた研究発表として高い評価を受けました。

南極湖底に広がる「コケ坊主」の共在生物相の網羅的解析

○ 中井亮佑 1,2 ・ 阿部貴志 3 ・ 馬場知哉 4 ・ 柳原克彦 4 ・ 伊村智 5 鹿児島浩 4 ・ 神田啓史 5 ・ 小原雄治 1 ・ 仁木宏典 1,4 ・ 長沼毅 6 1)遺伝研・系統生物セ   2)学振・特別研究員   3)新潟大学・院自然 4)新領域融合セ・地球生命   5)極地研・生物圏   6)広島大学・院生物圏 本発表に関わる研究は、国立遺伝学研究所、国立極地研究所、新領域融合研究センター、広島大学、新潟大学による共同研究であり、新領域融合プロジェクト「地球生命システム学」の一環として実施されています。

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