◎ハラスメントとは・・・ ハラスメントは人権侵害です
教員と学生、上司と部下、男性と女性(または同性間)といった関係で、一方がその地位・立場・
力関係を利用して相手の意に反する不適切な言動を行い、精神的な面を含めて相手に不利益や
損害を与えたり、働く環境を悪化させることを指します。
ハラスメントには次のようなものがありますが、現実には、これらが重複的なものとなっています。
セクシュアル・ハラスメント
相手が不快に感じる性的な言動(発言や行動)
【性的な内容の発言の具体例】
- 性的な関心、欲求に基づくもの
・スリーサイズを聞くなど身体的特徴を話題にする
・性的なうわさを立てる、性的なからかいの対象とする
・体調が悪そうな女性に「今日は生理日か」、「もう更年期か」等と言う
- 性差別意識等に基づくもの
・「男のくせに根性がない」「女には仕事をまかせられない」等と言う
・「男の子、女の子」、「おじさん、おばさん」等と人格を認めないような呼び方をする
【性的な行動の具体例】
- 性的な関心、欲求に基づくもの
・身体を執拗に眺め回す
・食事やデートにしつこく誘う
・身体に不必要に接触する
・性的な関係を強要する
・性的な内容の電話をかけたり、性的な内容の手紙・電子メールを送る
- 性差別意識等に基づくもの
・女性であると言うだけで職場でのお茶くみ、掃除、私用等を強要する
・酒席で上司の隣に座席を指定したり、お酌やチークダンス等を強要する
アカデミック・ハラスメント
研究教育の場における権力を利用した嫌がらせ
【具体例】
- 上司にあたる教授や准教授における、部下に対する研究妨害・昇任差別・退職勧奨
- 学生に対する退学、留年勧奨・指導拒否・学位論文の取得妨害
- 相手によって差別するなど、必要以上に厳しく指導する
- 「おまえはやっぱりダメだ」等と全てを否定する言い方を繰り返す
アルコール・ハラスメント
酒席での職場における立場を悪用した嫌がらせ
【具体例】
- 飲酒の強要
- イッキ飲みの強要
- 意図的な酔いつぶし
- 飲めない人へのからかいや侮辱
- 酔った上での迷惑行為(からむ・悪ふざけ・暴言・暴力・セクハラ)
パワー・ハラスメント
職権などを背景にして本来の業務の範疇を超えて継続的に人格を侵害する言動を行い、就業者の働く環境を悪化させ、あるいは雇用に対する不安を与えること
【具体例】
- 目立ったミスが無いにもかかわらず仕事を回さない
- 不当に評価を下げる
- ミスをする度に机を叩いたり大声をだすなど恐怖心をあおる行動をとる
- 解雇や降格をちらつかせる
- 達成不可能な目標を掲げさせ精神的に追いつめる
◎ハラスメントを防ぐには
- 互いの考え方、感じ方が人によって異なることを認め合いましょう
(個々人が何を不快に思うかについて敏感になりましょう)
- 「性差」は優劣の差であるという認識は誤りです
- 普段の人間関係のありかたや、その場の状況に配慮しましょう
- 相手に不快感を与える言動を、無害な挨拶や、行為の表現として正当化できないことを自覚しましょう
- 自分の行いが「ハラスメント」にあたるかどうか迷ったら、自分の家族がそのような行為にあったらどう思うか考えてみましょう
- 社会的な地位・権限を持つ相手に対しては拒否できないこともあります。明確な意思表示がないからといって合意と勘違いしないようにしましょう
- ハラスメントについて問題提起する人を、トラブルメーカーと見たり、その問題を個人的な問題として片付けないようにしましょう
◎ハラスメントにあったときは
- 『イヤだ』と言う勇気を持ちましょう
不幸にもハラスメントの被害者になってしまったときには、加害者が上司や目上の人であったとしても自分が不快であると言葉と態度でハッキリ意思表示をしましょう
- 自分を責めたり、ガマンするのはやめましょう
「自分の方が悪いのでは」「イヤと言えなかったのだから仕方がない」などと思うことはありません
- 状況を記録しておきましょう
ハラスメントにあった状況(誰に、いつ、どのように、どこで、誰と一緒だったか等)をメモしておきましょう
- 信頼できる人に相談しましょう
一人で悩まずに同僚や友人等身近な信頼できる人にまず相談してみましょう
◎ハラスメント被害を目撃したら
- 加害者にすぐ注意してください
- 被害者の相談に応じ、精神的な支えになってあげてください
- 相談員に相談することをすすめ、必要に応じハラスメントが起きたことの証人になってあげてください
- 相手の信頼を認識して、ハラスメントの内容をみだりに他人に話すことは慎みましょう
◎それでも解決しないときは・・・
- 所内の相談員に相談してみましょう
- 相談員が事実関係を確認し、具体的な対応をとります
- 相談員には守秘義務がありますので、プライバシーや名誉・人権を尊重し、知り得た秘密を厳守します
(相談をする際にはハラスメントの発生した日時や内容を記録したメモ等を用意しておきましょう)
規程
情報・システム研究機構国立遺伝学研究所ハラスメント防止等に関する規程
相談員の連絡先
相談員の氏名と連絡先
ハラスメント目安箱
皆さま
遺伝学研究所は所内におけるハラスメントの問題を解決し、職場環境又は修学環境をより良くし、誰もが居心地の良いと思える快適な環境を目指します。
このため、所内ホームページにおいて、ハラスメント相談員をご案内し、生じたハラスメントに対応しています。
一方で、ハラスメントを未然に防ぐ、あるいは深刻なハラスメントに発展する前に、ハラスメント防止・対策委員会において潜在的なハラスメントの芽を把握し、所内全体や、潜在的な加害者に注意喚起をすることも効果的と考えます。
そのために、この度、所内にハラスメント目安箱を設置することとしました。
本サイトは、無記名でも記名いただいても、どちらでも結構です。
記名いただいた場合にも守秘義務は守られ、記名者の意思を尊重いたします。
記入されたご意見はハラスメント防止・対策委員長のみが閲覧し、対策を検討します。
協議が必要な場合は、当該事案に関し利害関係者を除いたハラスメント防止・対策委員複数名で対応を協議します。
そのほか、ハラスメントに関連し、お困りのことなどがあればお寄せください。
全てに対応できることをお約束するものではありませんが、改善に向かうべき検討をいたします。
ハラスメント防止・対策委員会委員長 平田 たつみ