大学院生としての生活は人生の中で決して「楽な」時期ではありません。一人前の研究者と同様に高いレベルの研究成果をあげることを期待されているにもかかわらず、「指導を受けている」学生という身分であるため、仕事をするために授業料を支払わなければなりません。アメリカでは、大学院生の授業料は学部や指導教員が申請するグラントによって負担され、また学生には給与(stipend)が支給されるのが普通ですが、現在の日本の制度では大学院が学生に経済的な援助を与えるシステムは極めて限られています。このような制約の下でも、遺伝学コースは、学生が「一人前の研究者に育つ」と言う目標を達成するために出来る限りの支援をしています。
遺伝学コースでは、大学院生をリサーチアシスタント(RA)に採用し、給与を支給しています。給与の額は、5年一貫制博士課程1、2年次が年額71万5千円、3年次以上が年額78万円です。(学振の特別研究員や国費留学生を除く)
日本学生支援機構の奨学金の貸与を希望する者は、入学後選考のうえ、日本学生支援機構に推薦します。近年は希望者全員が奨学金給付を認められています。
奨学金貸与状況
制度についてはこちら: http://www.jasso.go.jp/shogakukin/about/index.html
優れた学生に、研究に専念する機会を与えることを目的として作られた日本学術振興会の制度です。本人の申請に基づいて審査の上、採用されれば毎月の研究奨励金が支給され、科学研究費補助金(特別研究員奨励費)の交付も受けられます。
学術振興会特別研究員採用状況
制度についてはこちら: http://www.jsps.go.jp/j-pd/index.html
本制度は、科学技術振興機構(JST)「次世代研究者挑戦的研究プログラム」事業の助成を受けて総研大が実施するものです。その目的は我が国の科学技術・イノベーションの将来を担う人材を育成することとし、既存の研究分野や研究科・専攻等の組織の枠にとらわれない独創的・挑戦的な研究を主体的に行う「博士後期課程相当」に在籍する学生を特別研究員として採用します。採用されると研究奨励費(生活費相当額)と研究費が支援されます。
制度についてはこちら:
https://www.soken.ac.jp/campuslife/tuition/sp_researcher_ch/
入学料、授業料については、経済的理由により納付が困難で、かつ学業優秀な者等に対し、入学後選考のうえ、全額又は半額の免除が認められる制度が総研大にあります。
制度についてはこちら: http://www.soken.ac.jp/campuslife/tuition/exemption/
その他、遺伝学コースにも授業料をサポートする仕組みがあります。
遺伝学コースには学生が安価に生活できる宿舎があります。一人部屋とシェアユニットがあり、それぞれに、バス・キッチン・ トイレを完備しています。
遺伝学コースには、学生が海外で行なわれる国際学会で発表するための旅費を支援する制度があります。また総研大には,より 長い期間渡航して、国際共同研究やインターンを行なうことを支援する制度があります。
遺伝学コース:海外国際学会発表の旅費支援制度
・過去の受給者
遺伝学コースには、著名な教育コースに応募し、参加を認められた学生に対して、コースの参加費および旅費を助成する制度があります。
総研大遺伝学コースで優秀な研究成果を発表して学位を取得した学生に、その研究内容を称えるとともに今後のさらなる発展を促す激励の意味を込めて、森島奨励賞として金一封を贈ります。
その他、総研大の授与する賞もあります。
SOKENDAI賞
総研大長倉研究奨励賞 / 総研大研究賞 (募集終了:過去の受賞者はこちらから)
総研大科学者賞 / 総研大未来科学者賞 (募集終了:過去の受賞者はこちらから)
遺伝学コースでは、遺伝学プログレスポスター発表会において、研究に鋭意努力する学生を表彰し、さらなる奮起を促すために森島啓子プログレス賞を授与しています。
遺伝学コースは、静岡大学博士人材キャリア創造プログラムと、広島大学「未来を拓く地方協奏プラットフォーム」(HIRAKU)と契約を結んでおり、企業への就職を希望する学生の相談にも対応します。
詳しくはこちら:キャリア形成支援のページ