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2024/01/22

2023年度 PAGS・DDBJ合同 中級者情報解析講習会 申込締切:2月2日(金)

■日 時:
   1日目:2024年2月13日(火)12:10 ~ 18:00
   2日目:2024年2月14日(水)  9:20 〜 18:00

■会 場:Zoomウェビナー ※現地開催はございません。

■想定スキルレベル:情報解析中級者

■定員:200名

■参加費用:無料

■申し込み〆切:2024年2月2日(金)

申込方法・スケジュール等、詳細につきましては以下のURLをご覧ください。

2024/01/18

ゼブラフィッシュの視覚に関する脳神経回路は網膜からの入力なしに発生する

川上研究室・発生遺伝学研究室

Retina-derived signals control pace of neurogenesis in visual brain areas but not circuit assembly

Sherman, S., Arnold-Ammer, I., Schneider, M.W., Kawakami, K., and Baier, H.

Nature Communications (2023) 14, 6020 DOI:10.1038/s41467-023-40749-1

脳の発生は、先天的なメカニズムと経験に依存するメカニズムの両方によって組み立てられるが、それらの寄与を区別するのは難しい。本研究で我々は、脊椎動物の発生過程において、網膜からのあらゆる視覚刺激を欠如させた場合脳の視覚刺激受容野がどのように発生するか?の問いに答えた。ゼブラフィッシュlakritz変異体を用いて、網膜からの全ての神経接続を欠損させ、仔魚期の脳の視覚刺激受容部位のニューロンの転写プロファイリングを行ったところ、個々の遺伝子発現制御に変化がみられたが、77の異なるニューロンタイプのセットは、見かけ上正常な割合、正常な位置、および正常な分化経路に沿って発生した。明らかになったのは、これらの領域の増殖中の神経系前駆細胞の細胞周期終了が遅れ、未分化な分裂後初期前駆細胞の割合および前グリア細胞に運命転換する割合が増加していたことである。通常視覚情報処理に関与するニューロン群を対象にして光遺伝学的な刺激を施したところ、野生型と区別できない行動を引き起こした。結論として、網膜からの入力は視覚に関する脳領域の神経発生の速度に影響を与えるが、その結果生じるニューロンの発生や回路形成への影響は検出されないことを示した。

本研究は、ドイツMax Planck Institute のBaier研究室と川上研究室の共同研究として行われました。

図:(A)視覚刺激受容部位のニューロンでGFPを発現するトランスジェニックゼブラフィッシュ(HGn12C)。
(B) HGn12Cにlakritz変異を導入し(中央)、GFP陽性神経細胞の転写プロファイリング解析を行った。

2024/01/09

運動のスピードに重要な運動ニューロンの機能的サブタイプを決定する転写因子

川上研究室・発生遺伝学研究室

Determinants of motor neuron functional subtypes important for locomotor speed

Kristen P. D’Elia, Hanna Hameedy, Dena Goldblatt, Paul Frazel, Mercer Kriese, Yunlu Zhu, Kyla R. Hamling, Koichi Kawakami, Shane A. Liddelow, David Schoppik, and Jeremy S. Dasen

Cell Reports (2023) 42, 113049. DOI:10.1016/j.celrep.2023.113049

運動は筋収縮の強度と速度を正確に制御する必要があり、これは機能的に異なる運動ニューロン(MNs)のサブタイプを使用することによって達成されます。MNsは運動に不可欠であり、疾患に対しては異なる感受性を持っていますが、発生中にMNsがどのようにして機能的なサブタイプに固有の性質を獲得するかについてはほとんどわかっていません。私たちは、胚および仔魚期のゼブラフィッシュでのシングルセルRNAプロファイリングを行うことにより、MNsの機能的なサブタイプの新しい、および保存された分子的な特徴を明らかにし、初期のおよび成熟したMNsの両方で発現する遺伝子を特定しました。さらに変異体でのMNsの発生を解析することにより、MNsの機能的なサブタイプの分化に必要な分子プログラムを解析し、Prdm16とMecomという2つの進化的に保存された転写因子が、速いMNsの分化にとって不可欠な決定因子であり、prdm16またはmecomの欠損により、速いMNsは遅いMNsと似た転写プロファイルと神経支配を示しました。これらの結果は脊椎動物のMNsの分子的多様性を明らかにし、機能的なサブタイプが内在的な転写因子コードを介して形成されることを示しています。

本研究は、ニューヨーク大学David Schoppik博士らとの共同研究として行われました。

図1:ゼブラフィッシュの運動ニューロンの多様性。転写因子prdm16とmecomの発現が速い運動ニューロンを規定し、これら転写因子の欠損により速い運動ニューロンが遅い運動ニューロンの特徴を示すことを表している。

図2:トランスジェニックフィッシュを用いたprdm16とmecom発現運動ニューロンのオーバーラップ。

2024/01/09

ゲノムダイナミクス研究室 総研大生・飯田さんが第61回日本生物物理学会年会にて「若手招待講演賞」および「IUPAB student award」を受賞

ゲノムダイナミクス研究室の飯田史織さん(総研大遺伝学コースD4・学振特別研究員DC2)が、2023年11月14日-16日に名古屋で開催された第61回日本生物物理学会年会において、若手招待講演シンポジウムにて口頭発表をおこない、「若手招待講演賞」および「IUPAB student award」を受賞しました。「IUPAB student award」は、日本生物物理学会若手奨励賞/若手招待講演賞へ応募した学生の中で特に優秀な発表者のうち最大3名まで授与され、受賞者には賞状および賞金が贈られます。

(左)賞状を手にする飯田さん
(右)日本生物物理学会 高橋会長より賞状を授与される飯田さん

2024/01/04

ゲノムダイナミクス研究室 総研大生・島添さんが第61回日本生物物理学会年会で「学生発表賞」を受賞

ゲノムダイナミクス研究室の島添將誠さん(総研大遺伝学コースD2)が、2023年11月14日-16日に名古屋で開催された第61回日本生物物理学会年会で口頭発表をおこない、「学生発表賞」を受賞しました。

2024/01/04

ゲノムダイナミクス研究室総研大生・島添さんが2023年度生命科学リトリートでポスター賞を受賞

ゲノムダイナミクス研究室の島添將誠さん(総研大遺伝学コースD2)が、2023年11月21日-22日に山梨で開催された2023年度生命科学リトリートでポスター発表をおこない、ポスター賞を受賞しました。

島添將誠さん

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