リボソームオペロン内のバクテリア染色体の凝縮に必要な一本鎖領域

Profiling a single-stranded DNA region within an rDNA segment that affects the loading of bacterial condensin

Koichi Yano, Hideki Noguchi, Hironori Niki

iScience (2022) 25, 105504 DOI:10.1016/j.isci.2022.105504

バクテリアの染色体は、DNA複製と連動して新生DNA鎖から順番に折りたたまれ、仕分けられることで娘細胞に分配される。このDNA鎖の折れたたみ、すなわちDNA凝縮を担うのが、バクテリアコンデンシンである。バクテリアコンデンシンはDNA複製開始点の近傍に散在するリボソームDNAオペロン内に集まることで、新生DNA鎖からの凝縮が正しく行われていると私たちは考えている。そして、バクテリアコンデンシンのリボソームDNAオペロン内に集積には、一本鎖DNA結合という特性が関係すると考えてきた。今回、細胞内で一本鎖DNA領域を検出する方法を使い、リボソームRNAオペロン内に一本鎖DNA領域が形成されること、特にプロモーターの下流の領域での一本鎖DNA領域の形成がバクテリアコンデンシンのリボソームRNAオペロン内の集積に重要であることを明らかにした。

多くのバクテリアではリボソームRNAオペロンがDNA複製開始点の近傍に散在する。これはリボソームRNAの増産のためと考えられてきたが、そればかりではなく染色体の分配にも役立っている。

本研究は、国立遺伝学研究所 微生物機能研究室 矢野晃一研究員(現、立教大学理学部、特任助教)、仁木宏典教授、及びデータサイエンス共同利用基盤施設ゲータ解析支援センター 野口英樹センター長らによる共同研究の成果によるものです。

Figure1

図:一本鎖DNA領域の検出方法と、バクテリアコンデンシンのリボソームオペロンへの結合モデル バクテリアコンデンシンは、一本鎖DNA結合能を有している。ゲノム中では一本鎖DNAを形成している領域が限定的と考えられており、今回、リボソームオペロン内に一本鎖DNA形成領域を特定した。


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