オーキシンデグロン法を利用した簡便な出芽酵母コンディショナル変異体作製法

分子機能研究室・鐘巻研究室

Rapid Depletion of Budding Yeast Proteins via the Fusion of an Auxin-Inducible Degron (AID)

Kohei Nishimura and Masato T. Kanemaki Current Protocols in Cell Biology, 64, 20.9.1-20.9.16, 2014; DOI:10.1002/0471143030.cb2009s64

様々な遺伝学的解析法が確立している出芽酵母は真核生物のモデル生物として長い間重要な役割を果たしてきました。出芽酵母研究においては、コンディショナル変異株として、一般的に温度感受性変異株が作製されてきました。しかしながら、温度変化により標的タンパク質を不活化する特性上、細胞に熱ショック応答が起きること、時としてタンパク質を不活化に時間がかかるなどの問題点がありました。 そこで私たちの研究室では、植物がもつオーキシン分解系を出芽酵母に移植することで、オーキシン添加により標的タンパク質を短時間に分解除去できるオーキシンデグロン法を確立しました(Nishimura et al. Nature Methods, 2009)。その後、改良を加えより効率よく分解誘導するデグロンも報告しました(Kubota et al. Molecular Cell, 2013)。現在、オーキシンデグロン法は出芽酵母コンディショナル変異株作製のための重要な研究ツールになりつつあります。そこで、私たちはオーキシンデグロン変異株を1回のトランスフォーメーションで作製する詳細なプロトコールを出版しました。実験に必要なプラスミドや酵母株は、全てナショナルバイオリソース(http://yeast.lab.nig.ac.jp/nig/)より入手可能です。本プロトコールが出芽酵母研究コミュニティーの発展に役立つことを願っています。

Figure1

(A) オーキシンデグロン法において、どのようにデグロン融合タンパク質がオーキシン存在下で分解されるかを示した図。 (B) オーキシンデグロン変異株作製のプロトコールを図示した。


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