セントロメアを構成するクロマチン構造

分子遺伝研究部門・深川研究室

The centromere: chromatin foundation for the kinetochore machinery

Tatsuo Fukagawa, and William C. Earnshaw Dev. Cell 30,496-508,2014; DOI:10.1016/j.devcel.2014.08.016

細胞分裂の過程では、紡錘体微小管と染色体上のキネトコア (動原体) 構造が結合することで、正確な染色体分配が遂行される。キネトコアが形成される染色体領域であるセントロメアは、DNAの塩基配列ではなくエピジェネティックな要因で規定される。そして、セントロメアに特異的なヒストンであるCENP-Aが、セントロメアの規定に関わるエピジェネティックな目印として考えられている。分子遺伝研究部門の深川と前遺伝研客員教授の Bill Earnshaw (Edinburgh大学)は、この総説論文においてセントロメアクロマチン研究においての歴史的な論文から最新のセントロメア研究のトピックまでを幅広く解説している。何故セントロメアに反復配列が多いのか、クロマチン因子や修飾はセントロメア形成にどのように関わっているのか、CENP-Aクロマチンの形成機構はどうなっているのか等の疑問をはじめセントロメアのクロマチン構造の理解のためにどのように人工セントロメアや人工染色体が活用されているのかについても詳述している。

Figure1

セントロメアの分子構造。CENP-Aから成るヌクレオソームとH3から成るヌクレオソームに加えてCENP-T-W-S-Xがヌクレオソソーム様の構造を形成し、それらが協調してセントロメアに特異的なクロマチン構造が構築される。そのクロマチンを各種タンパク質が認識、集合して機能的な動原体が形成される。


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