DDBJ(DNA Data Bank of Japan)は1987年に設立されました。生命科学研究をサポートするため、米国の NCBIおよび欧州の EBIと協力して、世界の公共財『国際塩基配列データベース・コラボレーション(INSDC)』を維持しています。また日・米・欧の特許庁と協力し、特許由来のDNA配列及びアミノ酸配列も公開しています。韓国生物情報センター(KOBIC)とも協力し、韓国特許庁のデータも公開しています。
2009年からは、次世代シークエンサ出力データを収集するSequence Read Archive、研究プロジェクトとデータを関連づけるBioProject、生物試料の情報を管理するBioSampleも日・米・欧で協力して運営しています(下図 A)。2013年には、科学技術振興機構(JST)バイオサイエンスデータベースセンターと、日本人ゲノムのデータベース(JGA)の運用を開始しました。時代の要請に応じて、今後も生命科学研究の基盤となるデータベースを提供していきます。
DDBJへ登録する研究者は国内が殆どで、アジア諸国や中近東の研究者も少し含みます。登録件数では全INSDの10%強を占めています(下図B)。またDDBJへのインターネットアクセス統計は、ドメイン名で実施しています。.comおよび .netが5割(企業アドレス)、.jpが2割(日本)、.govアドレスが1割弱(米国政府)、そして残りの殆どが匿名または不明アドレスです。
センターでは国内研究者向けにスーパーコンピュータ(スパコン)の無償貸出もおこなっています。毎年600名以上の登録者がスパコンを利用した生命科学研究を実施しています。
A
B