国立遺伝学研究所構成員向けソーシャルメディア利用ガイドライン

国立遺伝学研究所は遺伝学に関する基礎的研究とその指導・促進を図ることを目的として 1949 年に文部省の研究所として発足し、学術コミュニティー全体の研究を促進する役割を担いつつ、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の一員として「情報」と「システム」という視点から、科学を通して人類の将来的な課題に取り組んでいます。

科学の発展には、さまざまな知識や考え方をもった方々との交流や情報交換、さらには異なる意見を交わす相互討論が必須です。この科学のもつ本質的な性質は、社会相互性を特徴とするソーシャルメディアと親和性が高く、SNS等に代表される情報発信技術は科学にとっても非常に有用なコミュニケーション技術となっています。国立遺伝学研究所では、研究所の構成員(教職員、総研大遺伝学専攻の学生、等)が個人の責任において行う自由な言論活動・コミュニケーション活動を最大限尊重するとともに発信者の保護に努めています。

一方で、自由な言論活動には責任が伴います。研究所の構成員が個人の責任において行う発信について「研究所や組織の公式発表や見解ではない」と明示している場合であっても、重大な法令違反等がある場合は、研究所として適切に対処します。特にSNS等での言論活動は、動的なコミュニティ形成や高速な情報伝播により、想像を遙かに超えた範囲に影響を及ぼすとともに、時として大きな問題に発展します。本研究所の構成員として、ソーシャルメディアを利用する際には以下に挙げる注意点を十分に自覚した上で、品位ある態度を保ち、責任ある言論活動を行ってください。


【1】法令等の遵守

日本国内の法令についての遵守はもとより、諸外国の法令や国際法についても遵守を心掛けて下さい。

【2】個人の尊重

コミュニケーション活動の基本として、基本的人権や肖像権、プライバシー権を侵害することなく、個性や多様性を尊重し、異なる意見や考え、生き方を互いに認め合うことを心掛けて下さい。

【3】知的財産権等の尊重

著作権、商標権などの権利については、不当に侵害することがないよう注意して下さい。

【4】守秘義務と秘密保持

他者の個人情報や研究所での未発表データなど研究活動における非公開情報、職務上知り得た守秘義務のある情報など、不適切な情報を発信することがないよう注意してください。

【5】人権や倫理の尊重

特定の個人や団体への誹謗中傷、差別的な内容、猥褻な内容の言論は、特定の法律に違反しない場合であっても許されるものではありません。これらの内容を含む表現を行わないよう注意してください。

【6】正確な情報発信

研究所の構成員として事実に基づく正確な情報発信に努め、発信した情報には責任を持ってください。意図的か否かにかかわらず虚偽や不確かな情報を発信することは、あなた個人のみならず研究所や他の構成員の名誉と信頼を損なうことがあります。信用の毀損や業務の妨害につながれば、法令に違反することになります。不確かな情報を発信してしまったり、誤解を招く表現をしてしまった場合には、速やかに訂正、謝罪するなど、適切に対応しましょう。

【7】免責事項の記載

本研究所の構成員であることを明らかにした上で、ソーシャルメディアを利用したコミュニケーション活動を行う場合は、自身の意見・見解が本研究所の意見・見解を代表・代弁するものでない事を明記してください。

【8】自身のプライバシーの保護

個人情報を登録・公開する際には、利用するサービスの内容を十分に検討した上で行うようにしてください。個人情報以外にも行動履歴等から個人特定等につながる事例もありますので、十分に注意してください。


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