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2025/04/30

ゲノムダイナミクス研究室 技術補佐員募集

【採用時期】採用決定以降のできるだけ早い時期(応相談) 
【職務内容】技術補佐員(短時間雇用職員)として、研究室のメンテナンス業務・分子生物学実験補助を担当していただきます。未経験の業務を担当する場合でも、適切な指導を行います。
【募集人数】1名
【応募資格】以下の条件を満たす方を募集しています。
1. 理系の専門学校、高専、大学を卒業している、着任までに卒業見込みであること、もしくは関連する職務経験を有すること。関連する職務経験とは、企業、大学、研究所での研究補助業務などを含みます。
2. マイクロソフトエクセル・ワードの取り扱いを含むパソコンの基本操作ができること。
3. 研究室の一員として協調性をもって職務に取り組む意欲があること。
【勤務地】静岡県三島市谷田1111 国立遺伝学研究所(変更の予定なし)
【勤務時間】勤務は週5日、9:00~16:00(うち昼休憩1時間)。土・日曜日、祝日法による休日、12月29日から翌年1月3日、その他特に指定する日が休日となります。勤務条件に応じた日数の年次有給休暇が付与されます。詳細については、「情報・システム研究機構 短時間雇用職員就業規則」をご参照ください。ご家族の急な病気や学校行事にも相談に応じます。
【給与・待遇】研究所の給与規定に準じて、時給1,296円(大卒新卒)~1,438円を支給します。勤務条件に応じて、健康保険、年金、雇用保険、労災保険に加入します。定期健康診断あり。支給要件を満たした場合に通勤手当等を支給します。車通勤も可能です。勤務条件の詳細については、「情報・システム研究機構 短時間雇用職員就業規則」をご参照ください。
【契約期間・更新】雇い入れ時の契約期間は2026年3月31日までとなり、以降は事業年度(4月1日から翌年の3月31日まで)ごとに雇用契約を更新する可能性があります。更新の可否は、雇用中の勤務実績等を考慮の上判断します。詳細については、「情報・システム研究機構 短時間雇用職員就業規則」をご参照ください。
【応募方法】履歴書のPDFファイルを添付の上、ゲノムダイナミクス研究室(055)981-6864   前島一博宛にEメールでご応募ください。上記Eメールアドレスへの応募前のお問い合わせも歓迎いたします。応募に際して、Eメールの件名には「ゲノムダイナミクス研究室 技術補佐員応募」を明記してください。履歴書には以下の情報を記載してください。
 ・学歴
 ・職歴(担った役割や業務内容)
 ・Eメールアドレス
 ・電話番号
 ・その他、選考で参考となる情報
【応募締切】応募のあったものから随時選考を行い、採用が決まり次第募集を締め切ります。
【備考】応募日から一ヶ月以内に、書類選考の可否をEメールにて通知します。書類選考を通過された方のみ、対面による面接を実施します。応募書類は「情報・システム研究機構 個人情報保護規程」 に則り厳重に管理し、採用審査の用途に限り使用します。これらの個人情報は、正当な理由なく第三者に開示、譲渡及び貸与することはありません。
2025/04/30

五條堀孝遺伝研名誉教授が瑞宝中綬章を受章

本研究所の名誉教授である五條堀孝博士が、令和七年度春の叙勲において瑞宝中綬章を受章されました。

略歴:

1974年九州大学理学部卒、理学博士(九州大学、1979)。テキサス大学ヒューストン校集団遺伝学センター上級研究員等を経て、1983年に国立遺伝学研究所生理遺伝部研究員となる。同研究所にて集団遺伝研究系助教授、遺伝情報研究センター教授、遺伝情報研究センター長、生命情報・DDBJ研究センター長、副所長に就任した。国立遺伝学研究所名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授(2014)。その他、東京大学特任教授(2012)、アブドラ国王科学技術大学特別栄誉教授(2013)、早稲田大学招聘研究教授(2015)、財団法人マリン・オープンイノベーション機構研究所長(2019)、台湾国立成功大学玉山教授(2023)等。専門は進化遺伝学、分子進化学、集団遺伝学、情報生物学。紫綬褒章受章(2009)。

功績:

五條堀博士は、ゲノム情報を活用した進化研究の先駆者であり、進化遺伝学や分子進化学の分野で国際的に優れた業績を挙げてこられました。また、日米欧が連携して進める国際DNAデータバンクの構築・研究開発にも尽力され、情報生物学の発展に大きく貢献されています。
さらに、ゲノムレベルでの遺伝子解析や集団遺伝学における研究活動を通じて、博士の研究成果は疾病の予防や治療など、社会への実践的な貢献にもつながっています。 加えて、科学技術の社会的応用や科学啓発活動にも積極的に取り組まれ、市民向けの講演や執筆を通じて、ゲノム科学の理解促進と知識の普及にも寄与されています。

2025/04/25

クロマチン構造のパラダイムシフト

前島研究室・ゲノムダイナミクス研究室

The shifting paradigm of chromatin structure: from the 30-nm chromatin fiber to liquid-like organization

Kazuhiro Maeshima

Proceedings of the Japan Academy, Series B (2025) DOI:10.2183/pjab.101.020

クロマチンの構造と動態は、転写やDNA複製・修復といったゲノム機能を担う上で、極めて重要です。これまでクロマチンは、30 nm線維を基本単位とし、より大きならせん構造へと階層的に折りたたまれるというモデル(階層構造モデル)が広く受け入れられ、生物学の教科書にも掲載されてきました。

しかしこの15年間で、遺伝研の前島一博教授らによる研究をはじめとする多くの成果により、この従来の見方は大きく変わりつつあります。現在では、ヒトなどの高等真核細胞内のクロマチンは「液体のようにふるまう凝縮ドメイン(液体様ドメイン)」を形成しており、これが30 nm線維に代わる基本構造単位であると考えられています。

この液体様ドメインは、転写や複製などDNA反応に必要なアクセス性を保ちつつ、適切なゲノム機能を支える役割を担っています。本総説では、生細胞中におけるクロマチンの物理的性質に焦点をあて、「局所的には流動的、染色体全体としては安定している」という粘弾性的なふるまいがクロマチン機能を支える鍵であることを考察しています。

本研究は、日本学術振興会 科研費(JP23K17398、JP24H00061)、先進ゲノム支援(JP22H04925、PAGS)、および武田科学振興財団の助成を受けて実施されました。

図:DNA、ヒストン、ヌクレオソーム、クロマチン
(A) 負に帯電したDNA(赤)。(B, 左) 正に帯電したコアヒストン八量体(黄色)。(B, 右) 1.9 Å分解能で決定されたヌクレオソーム構造。合計10本のヒストンテール領域(IDRs)がヌクレオソームコアから外側に伸びている。テール領域中の塩基性残基(リジンおよびアルギニン)はオレンジ色で示され、アスタリスクはリジンのアセチル化部位を示す。(C) 連なったヌクレオソーム(10-nm線維)。線維全体が負に帯電している。(D) 30-nmクロマチン線維が階層的に折りたたまれた古典的モデル。(E) クロマチンドメイン内で不規則に折りたたまれた現在のモデル。(F) 核内では、染色体がテリトリーに応じて異なる色で示されている。図はIde et al. (BioEssays 2022)より改変して使用。

2025/04/18

川口茜 助教が第27回守田科学研究奨励賞を受賞

分子生命史研究室の 川口茜 助教が第27回(2024年度)守田科学研究奨励賞を受賞しました。

本賞は、化学教育者・故守田純子氏から遺贈された資金をもとにして、自然科学を専門とする女性科学者の研究を奨励し、科学の発展に貢献する人材を育成することを目的として、1998年に設けられました。自然科学分野において、優れた研究成果をあげており、科学の発展に貢献することが期待される40歳未満の女性科学者を対象としています。

授賞式日時: 令和7年6月8日

受賞名:第27回守田科学研究奨励賞

受賞テーマ:三次元組織の再生能力を可能にするクロマチン制御機構の解明と器官再生研究への応用

 

守田科学研究奨励賞

工樂研究室・分子生命史研究室

川口茜 助教

川口茜 助教

2025/04/16

“ものを見る”ために重要な抑制性神経伝達物質GABAの網膜での働きを解明

Functionally distinct GABAergic amacrine cell types regulate spatiotemporal encoding in the mouse retina

Akihiro Matsumoto、Jacqueline Morris、Loren L. Looger、Keisuke Yonehara

Nature Neuroscience (2025) DOI:10.1038/s41593-025-01935-0

プレスリリース資料

本研究は、網膜内でのGABA(ɣ-アミノ酪酸)の多様な役割を世界で初めて明らかにしました。GABAは中枢神経系の主要な抑制性神経伝達物質であり、神経回路の興奮性を調整することで情報処理に重要な働きをするほか、その伝達異常は様々な神経疾患の原因となることが知られています。しかし、GABA信号の多様性については不明でした。

研究グループは、新たに開発した蛍光GABAセンサー「iGABASnFR2」を用い、ネズミの網膜のGABA信号を2光子顕微鏡で観察しました。これにより、40種類以上もの多様なGABA信号を一網打尽に可視化することに世界で初めて成功しました。機械学習や数理モデルを駆使した解析によって、個々のGABA信号が視覚的な動きや輪郭など異なる視覚情報の抽出を担うことを明らかにしました。網膜にはいくつもの神経伝達物質が存在しますが、GABAが機能的に最も多様であり、私たちが知覚する豊かな視覚世界を形成する基盤となっていると考えられます。この成果は、神経伝達物質の動態と機能の理解を深めるだけでなく、GABA異常が関与する神経疾患の新たな治療法デザインへの道を開くものと期待されます。

本成果は、国立遺伝学研究所/オーフス大学生物医学部DANDRITE研究所の松本彰弘助教、米原圭祐教授、米国カリフォルニア大学サンディエゴ校/ハワードヒューズ医学研究所Loren L. Looger教授らとの国際共同研究によるものです。

本研究は、松本彰弘助教がVELUX FONDEN (27786)、科研費(23K19412)、JST戦略的創造研究推進事業さきがけ(JPMJPR2489)、糧食研究会(2023A12)、成茂神経科学研究助成基金から支援を受け、米原圭祐教授がLundbeck Foundation (DANDRITE-R248-2016-2518; R344-2020-300)、European Research Council Starting Grant (638730)、Novo Nordisk Foundation (NNF15OC0017252; NNF20OC0064395)、科研費(20K23377; 22K21353; 23H04241; 24H02311)、中外創薬科学財団、第一三共生命科学研究振興財団、 持田記念医学薬学振興財団、三菱財団、東レ科学振興会、内藤科学技術振興財団の支援を受けて行われました。

本研究は、2025年4月15日に「Nature Neuroscience」に掲載されました。

図: 網膜での視覚情報処理に貢献する40種類以上ものGABA信号の可視化、同定に成功
(左図)網膜は、眼球の底(脳側)に張り付いたシート状の神経組織です。外界からの光は、角膜や水晶体で屈折し、網膜に結像すると、視細胞で神経信号に変換され、網膜内の多種多様なニューロンによる処理へ経て、視神経を介して脳へと伝送されます。(右図)こうした網膜での情報処理に重要なGABAニューロンについて、GABA信号を可視化し、機械学習などの数理解析を活用することで、40以上もの機能的に異なる種類が存在することを明らかにしました。

2025/04/16

研究者交流促進プログラムの参加者を募集

 研究者交流促進プログラムは、所属する大学等のサバティカル制度等を利用して当研究所での研究を希望する研究者を、
一定の期間受け入れるものです。
 応募を希望される場合は、遺伝研研究者と連絡をとり、申請の手続きをお願いします。

▶ 公募の詳細・実施要領等:http://www.rois.ac.jp/research/rep.html

▶ 応募対象者及び応募資格:
 原則として、国内の大学等に所属する常勤研究者で、本プログラムに応募する時点でその大学等に有給で1年以上在籍しており、
本プログラム終了時にも大学等へ継続して在籍していること。

▶ 受け入れ期間:3か月以上、1年以下

▶ 応募締め切り:2026/ 1/16 (金)
 応募する場合は、遺伝研所長による承認と推薦書の作成が必要となります。
 1月16日の遺伝研申請〆切に間に合うよう、受入研究室を探して、所内の方を通じて研究推進係に応募してください。
 募集期間内であっても採択件数が予算の上限に達すれば、募集を打ち切ることがありますので、ご了承ください。

▶ 本プログラムを活用した研究者のインタビュー
 ・八木沢 芙美 准教授(琉球大学)

2025/04/09

川口茜 助教が令和7年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞

分子生命史研究室の 川口茜 助教が令和7年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞を受賞しました。

本賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研究等、高度な研究開発能力を示す顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に授与されるものです。

授賞式日時: 令和7年4月15日

授賞式会場:文部科学省3階 講堂

受賞名:令和7年度文部科学大臣表彰 若手科学者賞

受賞テーマ:細胞記憶を司るクロマチン制御機構の解明と器官再生の研究

令和7年度科学技術分野の文部科学大臣表彰受賞者等の決定について

工樂研究室・分子生命史研究室

川口茜 助教

川口茜 助教

2025/04/07

総務企画課研究推進係 事務補佐員(短時間雇用職員)募集

募集要項:PDF

職  種事務補佐員(短時間雇用職員)
募集人数1名
勤 務 地静岡県三島市谷田1111 国立遺伝学研究所(変更の予定なし)
契約期間・採用決定以降のできるだけ早い時期(勤務開始日については応相談)
※当初3ヶ月契約。契約期間は、勤務実績等を考慮のうえ、当初の採用日から3年(2025年5月1日採用の場合は2028年4月30日)を限度として、年度毎に更新することがあります。
ただし、本雇用契約締結直前に情報・システム研究機構と有期雇用契約がある者は、当該契約期間を通算して5年を超えることはできません。
職務内容管理部における以下の事務補助
・研究所の管理事務補佐業務
(電話対応、文書作成、研究者及び関係機関との各種連絡調整等)
・研究者支援事務補佐業務
(研究費の申請・管理等に係る業務、研究遂行に必要な契約手続き等に係る業務等)
・管理部所管の委員会等における開催補助業務
・その他管理部が行う事務の補助
応募条件・Windowsパソコンの基本操作及び、Microsoft Officeの各アプリケーションを用いて、文章の作成、データの加工・編集等を行い資料作成ができる方。
・英文メール作成、日常英会話のできる方。(企業等において英語での業務経験等を有していると望ましい)
・協調性があり、積極的に業務に取り組む意欲があること。
就 業 日週5日勤務(月曜日~金曜日)
土、日、祝祭日、年末年始(12月29日~1月3日)は休日
時間外勤務、土・日、祝祭日に勤務を命ずる場合があります。
就業時間事務補佐員(短時間雇用職員)
1日6時間(9:00~16:00) 休憩1時間(12:00~13:00)
賃金形態事務補佐員(短時間雇用職員)
 時給1,147円~1,438円 (学歴、経験に応じ決定)
 厚生年金保険、文部科学省共済組合、雇用保険に加入
 通勤手当、時間外勤務手当、休日給等を該当する場合に支給
  例) 大卒31歳/高卒38歳 時給1,438円
    大卒28歳/高卒32歳 時給1,375円
就業規則勤務条件の詳細については、「情報・システム研究機構短時間雇用職員就業規則」を参照してください。
事務補佐員(短時間雇用職員)https://www.rois.ac.jp/pdf/4_28%20tanjikankoyou.pdf
応募方法履歴書(写真貼付)、保有する資格等を明記職務経歴書を添付のうえ、封筒に「事務補佐員(研究推進業務)応募」と朱書きし郵送ください。
応募期限候補者が決定した時点で締め切ります
選考方法書類審査の上、面接により選考します。
※面接対象者には、電話にて日時を連絡します。面接の際の交通費は自己負担となります。
そ の 他・車通勤可
・提出いただいた書類は、本公募の採用審査及び採用後の雇用管理のためのみ使用し、正当な理由無く第三者に開示、譲渡及び貸与することはありません。選考終了後は、採用された方の情報を除き、すべての個人情報は責任を持って破棄します。
なお、応募書類は返却いたしかねますので、ご了承ください。
・受動喫煙防止対策:屋内禁煙(屋外喫煙場所あり)
雇 用 者大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 機構長 喜連川 優
連 絡 先
郵 送 先
〒411-8540 三島市谷田1111 
大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所
管理部 総務企画課 人事・労務係 山口
TEL 055-981-6716 FAX 055-981-6715


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