2022/01/18

「地球バイオゲノムプロジェクト」の進捗について科学雑誌「PNAS」で紹介されました

地球バイオゲノムプロジェクト(EBP: Earth BioGenome Project)」は2018年に始まった非営利目的の国際プロジェクトで、150万にものぼる地球上に確認されている全ての真核生物種のゲノムDNAの配列情報を10年間でカタログ化するというものです。国立遺伝学研究所から、軟骨魚類のゲノム配列解析プロジェクト「Squalomix」を率いる分子生命史研究室の工樂教授が参加しています。地球上の全ての真核生物のゲノム情報を明らかにすることにより、生物多様性の保護や自然との共生を通した人類社会の存続のための解決策を見出していきます。今回、EBPの計画にある3つのフェーズのうちの最初のフェーズが完了に近づいていることをうけて、活動の概要が報告されました。

  • PNASの記事
  • The Earth BioGenome Project 2020: Starting the Clock.
    Harris A. Lewin et al.
    PNAS 2022 January 17 DOI:10.1073/pnas.2115635118

~工樂教授のコメント~

ゲノム情報だけで答えられる問いは多くはありませんが、やはり分子レベルの生命科学研究の欠かせない土台です。それに多様な解析を積み上げることにより、生命の多様性の歴史や自然の「いま」をより深く理解できるはずです。日本固有の生物相にとくに注目し、世界の拠点と連携して、DNA情報を読み取る努力を続けて参ります。


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