浅川研究室・神経システム病態研究室

運動回路を理解し、ALSの原因を究明する

教員

浅川 和秀

准教授

 

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Research Summary

筋萎縮性側索硬化症(ALS)は、意識や五感が保たれたまま、体を全く動かすことができなくなる難病です。ALSでは、筋肉を収縮させる神経細胞「運動ニューロン」が徐々に変性し、やがて細胞死により失われます。私たちは、神経系のバイオイメージングと光遺伝学に優位性をもつゼブラフィッシュを主なモデルとして用い、運動ニューロンを中心として構成される運動回路を行動、回路、細胞、分子レベルで研究します。プロテオスタシス、RNA代謝などに着目して、多角的で深い基礎研究から、運動ニューロンの脆弱性を理解し、ALSの克服に貢献します。

A. ゼブラフィッシュ仔魚。生きた個体において運動ニューロン(緑蛍光)を可視化できる。B. 単一の脊髄運動ニューロンのライブイメージングにより、詳細な細胞形態や細胞内構造を研究できる。C. 光遺伝学ALSモデルの概念図。青い光を吸収すると多量体化、ひいては、凝集する光遺伝学型TDP-43を用いることで、光照射によってALS病態を再現することができる。

Selected Publications

Asakawa K, Handa H, Kawakami K. Optogenetic modulation of TDP-43 oligomerization accelerates ALS-related pathologies in the spinal motor neurons. Nat Commun. 2020 Feb 21;11(1):1004.

Asakawa K, Kawakami K. Protocadherin-Mediated Cell Repulsion Controls the Central Topography and Efferent Projections of the Abducens Nucleus. Cell Rep. 2018 Aug 7;24(6):1562-1572.

Asakawa K, Handa H, Kawakami K. Illuminating ALS Motor Neurons With Optogenetics in Zebrafish. Front Cell Dev Biol. 2021 Mar 18;9:640414.

Asakawa K, Handa H, Kawakami K. Multi-phaseted problems of TDP-43 in selective neuronal vulnerability in ALS. Cell Mol Life Sci. 2021 May;78(10):4453-4465.


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