マウス開発研究室 小出研究室 後藤 達彦さん

後藤 達彦
ここに来た経緯は?
広島大学生物圏科学研究科で博士終了後どうしようかと思っていたときに、学会での知り合いを通して、自分がやっていた研究と似た分野で人を探しているというのを聞いたんです。
それで2011年2月にここで面接を受けて、決まってすぐ4月に赴任しました。すごく運が良かったです。
どんな研究をしていますか?
マウスの行動遺伝学をやっています。具体的には、箱の中にいるマウスに手を近づけたときの反応を調べ、その行動がどういう遺伝子に起因するのかを探索しています。
遺伝研では野生由来マウスの近交系統を多数持っているので、それらを比較して調べることができます。この系統は人に懐くとか、この系統は逃げるとかいうデータを集めています。
以前は農学部でニワトリを扱っていました。卵をよく産むものとあまり産まないもの、殻の色、卵の重さなどと遺伝子の関わりを調べていました。マウスはニワトリと比べて世代交代が早いので、実験が早く進みますね。
いつまでここに?
任期は2年間で、残りあと1年です。その間に今の研究をきちんと論文にまとめないといけません。研究費を獲得するための申請を書いたり、次の職探しも並行してやらないといけないわけですから大変です。
でも、助教でも5年とか任期付きの人は多いので、大変なのはみんな一緒なのかなと思います。厳しいですが、研究者の道を選んだことは後悔していません。
ここでの生活はどうですか?
私は、出身は岐阜で、宮崎、東広島、三島と住んできました。どこも田舎で同じような感じですが、暮らしやすくて気に入っています。
今、サッカー部に所属していて、先生たちと一緒にプレーしています。食堂でいろいろな人と交流できるのも遺伝研のいいところです。リラックスした感じで偉い先生と話せたり。
研究のための設備がそろっています。また、ラボ間での試薬の貸し借りや意見交換もここはやりやすい。一斉メールでの呼びかけなどもよくあり、遺伝研全体で研究しているという感じです。
将来のビジョンは?
チャンスがあれば海外にも行ってみたい。英語は全然だめなんですが、ここではセミナーが英語で実施されたり、英語のクラスもあるので、積極的に勉強しています。
メッセージ
学生さんが入ると研究所が活性化するので、たくさん遺伝研に来てほしいです。
自分と年齢が近いとこれから競争相手になるんですけど、それぞれの良いところを見つけながら成長したい。ここで知り合って卒業後バラバラになっても、何十年か後にまたコラボレーションできたらいいなと思います。ポスドクの研究生活について、詳しい話が聞きたい人は、ぜひバスツアーに参加して直接質問してください。
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