遺伝情報分析研究室 池尾研究室 飯塚 朋代 さん

飯塚 朋代
池尾研ではどのような研究をしていますか?
隔壁孔キャップという、カビやきのこの細胞間連絡に重要な構造の進化について研究しています。私が着目している菌の細胞は、動植物みたいに細胞膜でしっかりと区切られている訳じゃなくて、細胞質が通れるような穴が開いているんです。その穴を取り囲んでいるのが隔壁孔キャップなのですが、隔壁孔キャップなのですが、菌の種類によってキャップの”かたち”が違っていたり、なぜか遠縁の菌同士がそっくりな隔壁孔キャップを獲得したりしている。それでそういうことがどうして起こるのかが知りたくて、隔壁孔キャップの形態決定に関わる遺伝子を探しています。
なぜその研究をやろうと思ったのですか?
高校生の時からいろんな菌を培養していたのですが、種によってコロニーの色や形が全然違うのが面白かったんです。ぽやぽやだったり、つるつるだったり。それで菌類の生き方そのものに興味を持ちました。
遺伝研に来る前は主に菌類の系統分類を学んでいました。今は現生の菌類がどのような進化の道筋をたどってきたのかに興味があります。ジュラシックパークみたいな映画に当時の菌を出演させることができたら楽しいと思います。
どうして遺伝研を選んだのですか?
自分のやりたい研究ができる環境があったことが一番です。ありがたいことに池尾先生は菌類を研究することを了承してくださいました。また、動物の分野で既に整えられている手法をすぐに取り入れることができるので、菌類学で新しいことができているという充実感があります。あとは、英語にとても苦手意識があったので、「今のうちに何とかしておかねば」という気持ちもありました。
後輩へのアドバイスは?
とにかく英語ですね。授業も中間発表も、所内の飲み会もぜんぶ英語なので、入学前から勉強していて損はないと思います。あとは自分のやりたいことが行きたい研究室でできそうなのか、出願の前に先生としっかり話し合うことだと思います。
説明会でバスツアーに参加した感想は?
とてもよかったです。地方からの参加だったので、研究室見学も先輩への質問も1日でできるバスツアーはとてもお得だと感じました。このとき知り合った他の受験生と入試で再会して、一緒に迷子になったのはいい思い出です。
遺伝研の英語教育で役立ったことはなんですか?
英語でプレゼンテーションをするための授業があるのですが、とても参考になっています。自分のメッセージに合う英単語の選び方とか、違う分野の研究者にも自分の成果をわかりやすく伝えるためのスライドレイアウトなど、取り入れたいことがたくさんあるので履修して良かったです。こういうトレーニングを受けられる機会はなかなか無いんじゃないかと思います。
三島の暮らしはいかがですか?/三島のおすすめスポットはありますか?
ほどよく都会で、とても暮らしやすいです。町中に川が流れているのが面白いと思います。散歩していると、カメとか金魚とか、カルガモのヒナを飼っているところもあって、見ていて飽きないです。あとは、居酒屋とラーメン屋が多いですね。いま学生で集まって開拓しているところです。
1日のスケジュールを教えてください。
プログラミングも分子生物学実験もやるので、日によってかなりばらつきがあります。丸1日ずっとパソコン、という日も多いです。でもお昼は技官さんとご飯を食べてリフレッシュしています。あとは研究で分からないことがあったらその場で研究員の方に訊きにいったり、疲れたときはデスクで飼っている魚を眺めたりと、かなり自由に過ごしています。
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