小型魚類開発研究室 酒井研究室 橋口 恵さん

動物の体づくりに興味を持つ
私は、大学一年の臨海実習でウニの発生を観察し、その巧妙な形作りに驚いたことがきっかけで発生に関心を持ち始めました。現在、体作りの仕組みの一端を明らかにするために、ゼブラフィッシュという小型の熱帯魚を用いて研究を行っています。私達は、ゼブラフィッシュの胚や稚魚から作成した培養細胞を移植すると、本来の体の軸とは別に二次的な体軸が出来ることを見つけました。そこで、培養細胞が体の軸の誘導に関わるような因子を分泌しているのではないかと考え、その原因となる因子を探索しているところです。この研究は大学時代から一貫して行っていますが、3年前、指導教官の遺伝研への移動と同時に私も遺伝研へと移って来ました。
研究室間の垣根が低い
実際に遺伝研に来てみて感じたのは、研究設備の充実性と研究室間の垣根の低さです。分野や内容にもよるのかもしれませんが、やろうと思えば大抵の研究が出来る設備が整っていると思います。また、現在、生き物の体作りに興味を持つ人たちが有志で行っているジャーナルクラブに参加していますが、様々な分野の方々と議論が出来、楽しみな時間の1つとなっています。
自立した研究者を目指す
遺伝研では、大学院生が自立した研究者になれるような環境が整っています。授業は、基礎的な生物学の講義から、研究者となるために必要な英会話や英語論文の書き方の講義まで様々なものがあります。何よりも、一流の先生方や研究者、やる気ある学生に囲まれていることが常に刺激となります。このような恵まれた環境で、将来独自の研究を自立して行える研究者になることを目指し、自由に研究出来ることを心より感謝しつつ日々を過ごしています。