共生細胞進化研究室 宮城島研究室 中村 真心さん

中村 真心
研究テーマは?
大学4年からのテーマで、藻類を使って光合成と酸化ストレスの関係について調べています。光合成生物が光合成をしてエネルギーを得るときに、「活性酸素」という有害なものもできてしまいます。 活性酸素は、例えばDNAを壊したりいろいろな物質を攻撃したりします。普段は活性酸素を除去する機構が働いているんですが、除去できないほど活性酸素が蓄積して死んでしまうこともあります。こうした有害性をもつ光合成をしつつ、どうやって活性酸素に対処しているのか研究しています。
遺伝研を知ったのは?
自分の研究したいキーワード「藻類」「酸化ストレス」でウェブ検索して、引っかかるラボを全部見ていきました。そこでここのラボを見つけたんですけど、所属を見たら「遺伝学研究所」となっていて、「えっ!こんなところにも大学院生を受け入れるラボがあるんだ!」と思って。詳しく見てたらバスツアーがあって無料で参加できる。「これは行くしかない!」と思って、すぐに参加登録しました。
そして、大学の先生に「ここに見学行ってきます!」って言ったら「あ、それ知り合い」って言われて。なんて世間は狭いんだと思いました(笑)。
バスツアーはどうでしたか?
大学から遺伝研に行くのは大変なので、連れて行ってくれるのは嬉しかったですね。
バスには先輩たちが乗っていて生の声が聞ける。気軽に質問できるのはいいなと思いました。一緒に参加しているいろんな分野や年代の人から情報が聞けるのもいい機会だと思います。
遺伝研に決めた理由は?
ここは研究所だから研究員がいっぱいいる。ポテンシャルがすごく高いところなので、自分のスキルアップにつながるかなと思ったんです。学生が少ない感じはしたけど、ちょっと頑張ってみようかなと思って決めました。
入学してみてどうですか?
いろんな分野の先生、先輩がいるので、いろんな視点からの話が聞けます。学生の研究を見ていただく先生は、自分のボス以外で複数選べるんです。「今こういうことでつまづいてるんですけど、いい案はないですか?」って言うと、「こういう考え方は?」というアドバイスが聞ける。
遺伝研内で全員が集まるパーティも定期的にあるし、結構あちこちに機会が転がっている。そういう環境はすごくいいなって思ってますね。
学部のときは学生だけで集まっていることが多かったけれど、今は積極的に先生やポスドクの方と話してみようという気持ちが強くなりました。そこは変わったところですね。
学生同士で出かけますか?
はい。ただみなさん別々のラボなので、扱っている生物が違う。マウスだと夜行性だから夜中に実験する先輩もいて、時間帯が合わない。だから前から予定を立てて、実験もその日程に合うようにして行ったりします。
今後の夢は?
学部のときはできなかったことや、「こういうことがわかったぞ!」という発見もちょっとづつあって、研究がすごく楽しいです。これを5年間で突き詰めていきたい。就職するかどうか今はまだわかりませんが、企業でも研究所でも研究をずっとしていけたら幸せだなと思うので、5年間くじけずにやっていけばそういう将来もあるのかなと。
研究はうまくいくことの方が少ないから落ち込むことも多いんですけど、失敗は次に進むための一歩だと思って日々頑張っています。
後輩へのメッセージ
自分が興味を持ってることは、検索したり人に聞いたりいろんな方法で調べて、説明会などの機会があれば参加して、実際に自分の目で見て聞いて体験する。自分の中で何がより良いのか精査するのは、特に進学には大切だと思うんです。
また、ホームページの情報は古いことがあって、実際行ったら違うことをやっている場合もあります。ぜひ積極的に研究室へ行って、いろんな人と触れあって、自分の進む道を決めていってほしいと思います。
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