集団遺伝研究部門 斎藤研究室 神澤 秀明さん

神澤 秀明
研究内容
斉藤成也教授のもとで学んでいます。斉藤教授の著書「DNAから見た日本人」という本を読んだのが、今の研究をやることになったきっかけです。日本各地から発見された古い人骨(縄文~江戸時代)をサンプルとして、そのDNAを解析します。骨を細かく砕いて薬品処理し、核DNAやミトコンドリアDNAを抽出し、塩基配列を調べます。例えば、北海道の人と関東の人は遺伝的に隔たりがあるのですが、そのボーダーはどこにあるのかを調べるために、東北の人のサンプルを解析しようとしています。古い骨からはDNAを取り出すことが難しく、取れても断片的なものだったりして、なかなか統計的に充分なデータが集まらないのが大変です。日本人の起源や歴史を明らかにするこの研究は、誰もまだやっていないことに挑戦するので、やりがいがあります。
大学院を選ぶときに
大学院を決めるときは4か所見てまわりました。いろんな分野をいろいろ見て、自分のやりたいことをはっきりさせました。自分に合ったところを選ぶのが大切だと思います。ここに決める決め手になったのは、大学院のシステムです。先生と学生の比率、講義内容、周りのレベル、学生をサポートしてくれる制度や体制、英語の授業などが良いと思いました。
バスツアーについて
バスツアーは私も参加しました。とても良かったです。大学院生が乗っていて、学生の質問に答えてくれました。実際の大学院生の話は入学後の生活をイメージしやすかったです。他の学生から出る質問を聞いて「そういう考え方もあるのか」ということも参考になりました。
試験について
過去の問題を解いたりはしましたが、暗記してできるような試験ではないので、やはり思考力が問われます。面接はつらかったですね。先生が4、50人いて、学生は1人ですから。本当につらかったです。やりたい研究テーマについて、きちんと考えているか、自分の中で練られているか、研究をする能力があることをアピールすることが大切でした。
研究生活
ここでは研究に没頭できます。大学にある大学院とは雰囲気が違います。周りは研究オンリーで、学生というよりも研究者として、みてくれます。先生同士が近く、大学院生と先生も近い。1対1で話をすることが多いです。
英語教育
今の研究室には外国人研究者もいて、ディスカッションなど日常的に英語を使います。英語が得意ではなかったので大変でした。遺伝研は英語力アップに力を入れています。所内の研究発表やシンポジウムなどはすべて英語です。研究者として生きていくにはグローバルに活動することが必要だからです。 そのため、英語の発表や論文などの講義があり、レベル別にもなっています。やる気があればしっかり英語が身につくので、大丈夫です。
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