2015/01/19

太田朋子名誉教授がクラフォード賞を受賞

 スウェーデン王立科学アカデミーは、2015年のクラフォード賞を太田朋子名誉教授とリチャード・レウォティン米ハーバード大学名誉教授へ贈呈することを発表しました。今回の賞は、両教授による遺伝的変異および進化への理解を促す先駆的研究に対して贈られます。授賞式は5月5〜7日にスウェーデンのストックホルムで行われます。  クラフォード賞は、天文学、数学、生物科学、関節炎の各分野の研究に対して年ごとに順次与えられるものであり、ノーベル賞が扱わない専門分野を補完しています。

 今回の受賞は、太田先生が遺伝研で行った遺伝的多型の理解に関する基礎的貢献が認められたものです。太田先生は1973年、集団内における変異および同種間における違いを理解する重要な要素としての「ほぼ中立説」をNature誌に発表しました。現在では弱い淘汰はゲノム進化を理解する上での中核となる考えであるとされており、太田先生の考え方は生体医学、システム生物学、比較ゲノム解析の研究に大きな影響を与えています。

クラフォード賞受賞の発表ページ(Royal Swedish Academy of Sciences)

遺伝学の先達 太田朋子先生インタビュー


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