イチジク近縁種イヌビワのゲノム配列を解読しました
〜病害に強いイチジクへの品種改良に期待〜

Press Release

The Ficus erecta genome towards Ceratocystis canker resistance breeding in common fig (F. carica).

Shirasawa K, Yakushiji H, Nishimura R, Morita T, Jikumaru S, Ikegami H, Toyoda A, Hirakawa H and Isobe S.

The Plant Journal first published 24 January, 2020 DOI:10.1111/tpj.14703

プレスリリース資料

かずさDNA研究所、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)果樹茶業研究部門、国立遺伝学研究所、広島県立総合技術研究所、福岡県農林業総合試験場は共同で、イチジク (Ficus carica)の近縁野生種であるイヌビワ(F. erecta)のゲノムを解読しました。

イヌビワは、イチジクの生産に大きな被害を及ぼす「株枯(かぶがれ)病」に強い抵抗性(真性抵抗性)をもつことから、この抵抗性遺伝子のイチジク栽培種への導入が試みられています。しかし、耐病性の判定に時間と労力がかかるので、ゲノム情報を利用した育種法が求められていました。

近年実用化されたPacBioロングリード技術などの新しい技術を用いて、比較的長いDNA配列を連続して読むことにより、効率よくゲノムを解読しました。イチジクとの交雑子孫の比較解析により、株枯病に強い抵抗性を示す候補遺伝子を同定し、遺伝子型の判定に用いることができるDNAマーカーを開発しました。

この研究は、文部科学省科学研究費助成事業(科研費)の基盤研究(B)(課題番号16H04878)および先進ゲノム支援(課題番号16H06279)の助成によって行われました。

本研究成果は、国際科学雑誌The Plant Journalに1月24日にオンライン公開されました。

遺伝研の貢献
2017年度の先進ゲノム支援の支援課題として、Pacific Biosciences社のロングリードを出力するSequelシステムを用いて、ゲノム解読における基盤情報を提供しました。

Figure1

図: イヌビワ(写真提供:農研機構)


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