2012/04/11

運動神経回路研究室の平田普三准教授が平成24年度の文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞

運動神経回路研究室の平田普三准教授が、平成24年度の文部科学大臣表彰の一つ、若手科学者賞を受賞しました。同賞は、萌芽的な研究、独創的視点に立った研 究を行うなど、高度な研究開発能力を持ち、顕著な研究業績をあげた40歳未満の若手研究者に贈られる賞であり、2012年4月17日に東京虎ノ門の文部科 学省で表彰式が行われました。


→受賞題目「脊椎動物の運動システム発達における分子基盤の研究」 脊椎動物が胎児期から幼少期、成体へと成長する過程でどのように運動機能を獲得し発達させるかについては、特に胎児期での解析が容易ではないことも あり、多くの謎が残されてきました。平田准教授は、発生が早く、遺伝学・生理学が可能なゼブラフィッシュをモデルに用いることでこの困難を解決し、細胞間 の電気的結合が未熟な神経活動を補正することや、グリシンによる抑制性神経伝達が運動リズムの生成に必要であることを明らかにするなど、運動システムの発 達に関するに数多くの研究成果をあげてきました。また、ゼブラフィッシュ突然変異体を運動障害の新しい疾患モデルとして確立し、薬剤や核酸誘導体の導入に よる運動機能回復に成功するなど、ヒトの病気の理解と治療を視野に入れた研究も発展させてきました。さらに最近は運動制御に必要なグリシン作動性シナプス が運動発達期に可塑的に形成されることを見出し、その分子基盤の解明も進めるなど、運動発達の理解と操作を目指して研究を進めています。本賞はこれら、平 田准教授が取り組んできた「脊椎動物の運動システム発達における分子基盤の研究」に関する一連の研究業績、ならびにその発展性が評価されたものです。

運動神経回路研究室 平田研究室

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