遺伝研は、10月11日(日)、東京都港区の高輪ゲートウェイコンベンションセンターにて、国立遺伝学研究所 公開講演会2026「出張!遺伝研」を開催しました。対面での開催は7年ぶりとなり、高校生や大学生、一般の方など、約130名にご参加いただきました。

講演会の冒頭では、近藤滋所長があいさつし、遺伝研が現在取り組んでいるAIを活用したゲノム言語モデルの研究について紹介。「これからも遺伝研の研究をウォッチしてください」と呼びかけました。
続いて、河合洋介教授(ヒト集団ゲノム研究室)は、「縄文人からゲノム医療まで―DNAから読み解く私たちの過去と未来」と題して講演し、DNAの情報から人類の過去や未来を探る研究を紹介しました。河合教授は「我々はゲノムを通じて繋がっている。遺伝学の理論に基づいて解析することで、人類の歴史や医学にも応用することができます」と語りました。また、ゲノム情報をもとに、一人ひとりの特性に応じた治療方針を考える「ゲノム医療」が実用化され、難病の診断や治療に役立てられていることを紹介しました。
鳥井孝太郎特任准教授(生命軌道研究ユニット)は、「命のコイントス―遺伝子も環境も同じなのになぜ運命は分かれるのか」と題して講演しました。遺伝子や環境が同じでも、生き物の運命が異なるのはなぜかという問いに対し、「一つ一つの生き物には、それぞれ固有のヒストリーがある可能性がある」と語り、遺伝子や環境だけでは説明できない、「生命の軌道」という第三の軸が、生き物の運命を左右している可能性について解説しました。
講演後には参加者からいくつも質問が寄せられ、研究への関心の高さがうかがえました。
講演会に続いて開催した大学院説明会では、工樂樹洋教授が総合研究大学院大学(総研大)について説明しました。その後、研究室を主宰する17名の教員がポスター発表を行いました。約30名の大学生・大学院生らが、興味のある研究室のポスターを前に、研究内容や大学院での学びについて教員と活発に質疑応答を交わしました。
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ご参加いただいた皆さま、また、開催にご協力いただいた皆さまに、心より御礼申し上げます。今後も遺伝研は、生命科学研究の魅力や最新の研究成果を広く知っていただけるよう、情報発信に取り組んでまいります。



縄文人からゲノム医療までをテーマに講演した河合教授(左)と
命のコイントスをテーマに講演した鳥井特任准教授(右)


大学院説明会で、大学院生活について説明する工樂教授(左)
ポスターを前に活発な質疑応答をする参加者(左)