韮山高校1年生の7名が8月12日、国立遺伝学研究所を訪れ、澤研究室(多細胞構築研究室)で職場体験に参加しました。高校生は、モデル生物「線虫」を観察しながら、細胞がどのように異なる性質を獲得し、体をつくっていくのかを学びました。
はじめに澤斉教授が「私たちの体は、一つの細胞から始まります。その細胞が分裂を繰り返しながら、筋肉や神経、腸など、さまざまな種類の細胞がつくられ、一つの体が形づくられていきます」と細胞分化と個体発生について説明しました。
また、生徒たちは線虫にはオスと雌雄同体がいることを学び、顕微鏡で観察しました。体の大きさや形、動きなどを手がかりに、オスと雌雄同体を見分けた後、研究者が実験で使っている「ピック」という道具を使い、線虫を1匹ずつ拾って別のプレートへ移す作業にも挑戦しました。
午後には、根岸剛文助教の指導のもと、線虫の発生を記録した画像をコンピューターに取り込み、統計解析ソフトを利用して細胞サイズのばらつきなどを実際に分析しました。 生徒たちは、研究者が日々行っている実験の一端を体験し、研究者がどのように生命の仕組みを調べているのかを体験する一日となりました。

澤教授が線虫を使った細胞分化と個体発生について説明しました

澤教授が顕微鏡で線虫を観察する方法を説明している様子
モデル生物「線虫」とは
体長約1 mmと小さな生き物ですが、体が透明なため、顕微鏡を使って体の中の細胞を観察することができます。細胞が分裂していく様子を追跡できるため、細胞系譜がつまびらかに記録されており、「一つの細胞から、どのように個体ができていくのか」を詳細に調べることができます。