細胞遺伝研究部門の小林武彦教授が平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞

細胞遺伝研究部門の小林武彦教授が平成24年度科学技術分野の文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞しました。本賞は我が国の科学技術の発展等に寄与する可能性の高い独創的な研究又は開発を行った個人又はグループに贈られる賞です。
小林教授はゲノムの改変、特に遺伝子の増幅機構の研究に携わり、増幅遺伝子の代表格であるリボソームRNA遺伝子の増幅機構を解明しました。

→受賞題目「細胞内の遺伝子増幅機構及びその生理作用の研究」

遺伝子増幅とは遺伝子がコピー数を増やす現象で、生物の進化や環境適応の過程で重要な役割を果たしてきました。
医学の分野では癌遺伝子の増幅は癌の悪性化を引き起こし、その治療に用いる抗がん剤も薬剤耐性遺伝子の増幅により効果が妨げられています。
最近の一卵性双生児の研究では、生後の遺伝子のコピー数の変化が兄弟の「個性」を作り出していることも判ってきました。
このように遺伝子増幅は生物学的、医学的に重要な生命現象であるにも関わらず、そのメカニズムはよく判っていませんでした。
本受賞研究では遺伝子増幅を示すリボソームRNA遺伝子をモデルに、その分子メカニズムを解明しています。
また、増幅した遺伝子群は染色体の不安定化を引き起こしやすく「細胞老化」の一因となることも合わせて発見されました。
本成果は次世代医療に貢献が期待されるヒトゲノム研究においてその構造的基盤を支えると共に、超高齢化社会を迎える我が国の重要課題の1つである「加齢に伴う疾患の発症メカニズム」の解明に繋がる研究です。




細胞遺伝研究部門 小林研究室

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