文部科学省科学研究費補助金「新学術領域研究」 シリア・中心体系による生体情報フローの制御

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計画研究

計画研究A01

シリア-中心体系の動的構造と細胞骨格相互作用

中心体複製を規定する、細胞周期に同調した段階的な中心小体構築のメカニズムを明らかにする。
また、繊毛形成過程において中心小体が細胞膜直下にリクルートされ、基底小体として機能する変換機構に介在する分子機構の解明を行う。さらに、このシリア-中心体構造の動態と細胞内骨格・細胞接着構造との相互作用を解析することで、シリア・中心体系の方位と配置の決定、あるいは、平面極性や微小管ネットワーク等の形成、細胞内情報フローの制御がどのように確立されているのかを解明する。

【A01-1】中心体・シリア系のダイナミズムにおける基底小体̶細胞骨格相互作用の役割

研究代表者
月田 早智子(研究統括)
大阪大学大学院生命機能研究科・教授
専門分野:細胞生物学
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連携研究者 山崎 裕自(同・助教、細胞生物学、細胞レベルの解析)
田村 淳(同・助教、細胞生物学、個体レベルの解析)
主な研究内容

本研究では、基底小体と細胞膜・細胞骨格との相互作用という視点から、中心体・シリア系のダイナミズムを検討する。そして、「中心体-シリア系ダイナミズムを制御する情報フローのメディエーターとしての細胞骨格」についての新機軸を示す。具体的には、近年、一次繊毛の形成に不可欠な因子として同定された細胞骨格性分子Odf2 (Mol.Biol.Cell 2001;Nat.Cell Biol. 2005) を中心に検討を進める。Odf2 の機能ドメインの解析などから、微小管など細胞骨格線維と基底小体・中心体との間の相互作用に重要な構造体の形成機序とその機能を明らかにする。

【A01-2】中心小体の構築原理の解明

研究代表者
北川 大樹(研究統括)
国立遺伝学研究所 新分野創造センター・特任准教授
専門分野:細胞生物学
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連携研究者 白土 玄(同・特任研究員、構造生物学、顕微鏡観察)
主な研究内容

中心小体は真核生物において進化上保存された自己複製する細胞小器官であり、分裂期紡錘体の形成に重要であることから娘細胞への均等な染色体分配、ゲノム安定性維持に深く関与している。近年、機能ゲノミクスやプロテオミクスを用いた網羅的解析により中心小体構成因子の全貌は徐々に明らかになりつつあるが (Cell, 2011)、これら因子群がどのように有機的なネットワークを形成し、中心小体複製を制御しているのかは不明な点が多い。本研究では多彩な手法を融合して中心小体の構築機構を分子レベルで解明することを目的とする。特に、構築初期過程に焦点を当て整合性のとれた中心小体構築モデルを確立するとともに、その構築過程に介在する基本原理を追求する。