微生物遺伝研究部門・荒木研究室

真核生物染色体のDNA 複製機構とその細胞周期による調節

教員

 

Research Summary

真核生物の染色体DNAは、細胞周期のS期に一度だけ正確に複製され、娘細胞に分配されます。この機構により、遺伝情報は親から子に過不足無く正確に伝わります。真核生物のDNA複製は、染色体上に散在する複数の場所から開始し、その開始が細胞周期により厳密に制御されています。しかし、染色体DNA複製の開始がどのように行われ、どうしてS期のみに複製されるのか、その詳細はよく分かっていません。

本研究室ではこの問題に答えるため、出芽酵母を真核生物のモデル系として、染色体DNA 複製機構とその制御の研究を行っています。

(A)複製開始領域を決定するORC複合体は、ヌクレオソームとの相互作用を介して安定に複製開始領域に結合する。図はORC-ヌクレオソーム複合体のAFM像。(B) 複製開始のタイミングはSld3-Sld7-Cdc45 複合体が制御している。細胞内でこの複合体を過剰発現させる(図中“ON”)と複製のタイミングが異常を示し、late originの複製が早期に開始する(図中矢印)。

Publications

Tanaka, S., and Araki, H. (2016). Role of CDK in replication initiation. In “The initiation of DNA replication in eukaryotes (ed. D. Kaplan)”, pp. 263-278.

Itou, H., Muramatsu, S., Shirakihara, Y., and Araki, H. (2014). Crystal Structure of the homology domain of the eukaryotic DNA replication proteins Sld3/Treslin. Structure 22, 1341-1347.

Hizume, K., Yagura, M., and Araki, H. (2013). Concerted interaction between origin recognition complex (ORC), nucleosomes and replication origin DNA ensures stable ORC-origin binding. Genes Cells 18, 764-779.