(4) マウス胚細胞分化に関わる遺伝子機構:白吉安昭,中辻憲夫,鈴木貴士 1,河村
昭2(1慶応義塾大医学部,2 特別共同利用研究員(奈良先端技術大学院大学))
マウス着床後胚では血管造血系の発生や中枢神経系原基の形成などの極めて重要な細胞 の運命決定と細胞分化が起きている.これらの細胞分化に関係する遺伝子を同定してその
機能を解析することにより,ショウジョウバエや線虫などで進展している細胞運命決定と 分化の分子遺伝学的研究を,哺乳類胚を対象として進展させようとしている.これまで
ショウジョウバエの神経分化に関わるNotch遺伝子と関連する Notch-4 遺伝子の構造決定と発現様式の解析を行った.その結果cDNAの全構造を明らかにするとともに,
その発現がマウス胚の血管系発生の開始時から血管壁に分化する細胞に特異的に見られることを明 らかにした(文献3).中胚葉細胞から血管系が分化する段階で機能している可能性が大きい
ことから,ES細胞株を用いて強制発現と遺伝子破壊による影響などについて解析を行っている.