大学院遺伝学専攻
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入学を考えている人へ
受験生へのメッセージ

 このページを読んでいる方の多くは,大学院で博士号をとって研究者になろうと思っている人達でしょう.では,みなさんは何を求めて大学院に入るのでしょう?
 研究者になるには博士号が重要です.助教授以上のポジションはもちろん,ポスドクになるにも博士号の有無が就職を左右することがよくあります.逆に,博士号を持っていれば社会はあなたを「プロの研究者」だと認めてくれます.博士課程を修了していれば,専門的知識や技術が身に付いているだろうと期待できるからです.しかし,知識や技術だけのために大学院に行くのではありません.そんなものは後でも可能だし,実際,研究者になってからも,絶えず知識や技術を吸収していないとこの仕事はやっていけません.大学院でやるべきこと,そして大学院でのみできることは,「研究の精神や心構えを身につける」ことなのです.「いかにしてデータの質をよくするか」,「いかにしてデータを結果へと持っていくか」を会得すること,そして,結果を分野全体の中で意義付けた「発表論文」を書けるようになること,これらが大学院で学ぶべき最も大切な事柄です.
   従って,遺伝学専攻では「研究者として自立できる力を与えること」を教育研究の目標として掲げています.そして,入学試験では「研究者として育つ適性を持つ人」を選ぶ努力をしています.以下では,入学を志望される方のために,我々がどのように入学試験を行い,合否を判定しているのか説明します.

出願  遺伝学専攻は5年一貫制博士課程と博士後期課程を併設しています.大学卒業または同等の学力を有する者は5年一貫制博士課程の第1年次に入学します.修士号取得見込み者や同等の学力を有する者は,3年間の博士後期課程に入学できます.どちらも4月,10月の2回の入学時期があります. 10月入学者に対しては,8月に試験を行います. 4月入学者に対しては,8月と2月の2回入試の機会を設けています.
入試  遺伝学専攻の入試では,筆記試験面接を行います.筆記試験の内容は年度によって変わります.2011年度入試では小論文試験を行う予定です.思考力,論理性など,研究者として必要な基本的な能力を見るための問題です.

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面接  面接は一人あたり30分間で,遺伝学専攻の全教員が参加します.まず,最初の5分間であなたの研究の要約を発表してもらい,その後,発表内容,筆記試験,志望研究などについて,全般的な質疑応答を行います.「25分間も何を質問されるのだろう?」と心配する人もいるでしょう.この時間は,筆記試験や発表では表面に出なかったあなたの魅力や能力を引き出すために使われると考えて下さい.あなたがすばらしい能力の持ち主だとわかれば,30分以内に面接が終わることもあります.
判定

 合否の判定は,入試に参加した全教員の合議によって行われます.まず各教員が,過去の研究内容や研究計画を含む提出書類,筆記試験,面接の結果を基に,研究者としての適性を評価します.次に,応募者が「自分の研究を発展させて学位論文が書ける研究者に成長するだろうか」という観点で議論し,合否が決定されます.遺伝学専攻の入学定員は他大学に比べれば少ないですが,この判定規準で絶対評価を行っているので,実際には毎年定員の2倍程度の合格者がでています.4月入学者には入試の機会が2回ありますが,合否判定規準はどちらの入試でも同じです.
  全教員が入試に参加している理由は,遺伝学専攻が「全教員で学生を教育する」という理念に基づいて指導を行っているからです.指導教員が日頃の指導や教育に最も重要なのは言うまでもありませんが,その他の教員からもいろいろな指導が受けられます.遺伝学専攻に入学すると,指導教員と相談の上4〜5人の教員をプログレスレポート委員会のメンバーに選ぶことができます.そして,この委員会に年1回研究の進行状況を報告し,アドバイスを得る制度(プログレスレポート制度)を取っています.様々な分野の人の意見が聞けるので,視野を広げるのに非常に役立っています.

研究者というのは,知識や作業能力だけでなく,「思考力」,「好奇心」,「情熱」等,様々な特性が必要とされる職業です.このような特性をすべて正確に判断するのはきわめて難しいため,「研究者としての適性」を判断しようという我々の入試制度も決して完璧なものではありません.実際,遺伝学専攻で不合格になった人達の中からも,立派な研究者が育っています.我々は入試の改善のため絶え間ない努力をしており,みなさんの御意見を歓迎します.

入試に関する質問があれば,試験の公正に抵触しない限り答えますので,国立遺伝学研究所 総務・教育チームを通してご質問下さい.