補足説明
siRNA
small interfering RNAの略で、低分子干渉RNAと訳される場合もある。長い二本鎖RNAからダイサーとよばれる切断酵素によって作られる21-24ヌクレオチド程度の長さの小分子RNA。RNA干渉と呼ばれる遺伝子の調節現象を起こすRNAであり、酵母、植物、線虫の体内に存在することが知られていた。哺乳類の体内に存在するかどうかは、今回の結果が出るまでよく分かっていなかった。ただ、哺乳類の培養細胞に外から人工的なsiRNAを入れると、それと同じか似た配列をもつメッセンジャーRNAが分解されることは知られていた。細胞内にもともと存在するsiRNAは内在性siRNAとよばれる。
偽遺伝子
特定の遺伝子と塩基配列の上で似ているが、多くの突然変異を蓄積し、遺伝子としての機能を失ったものをこうよぶ。昔は遺伝子として働いていたものや遺伝子重複によりコピー数が増えた遺伝子のうち、不要になったものがこれに相当する。ヒトには約3万の遺伝子があるが、それとほぼ同じ数の偽遺伝子が存在することが分かっている。これまで偽遺伝子の存在意義は不明であったが、今回の研究によって、一部の偽遺伝子は遺伝子の調節に関わることが明らかとなった。
レトロトランスポゾン
ゲノムに寄生する動く遺伝子の一種。レトロウイルスと同じように、RNAの中間体を介し、逆転写酵素の働きによりDNAのコピーを作り、ゲノム内に挿入される。レトロトランスポゾンはコピー数を増やしつつゲノム内に分散して広まるので、しばしば遺伝子が破壊されて突然変異が起こる。哺乳類のレトロトランスポゾンにはコピー数が万を超えるものもある。レトロトランスポゾンの多くのコピーは突然変異を蓄積しているため動くことはできないが、一部のコピーは動き回る活性を維持していると考えられる。
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