MITOPLD is a mitochondrial protein essential for nuage formation and piRNA biogenesis in the mouse germline.
Toshiaki Watanabe, Shinichiro Chuma, Yasuhiro Yamamoto, Satomi Kuramochi-Miyagawa, Yasushi Totoki, Atsushi Toyoda, Yuko Hoki, Asao Fujiyama, Tatsuhiro Shibata, Takashi Sado, Toshiaki Noce, Toru Nakano, Norio Nakatsuji, Haifan Lin and Hiroyuki Sasaki
Developmental Cell 20(3) , 364-375, 2011doi:10.1016/j.devcel.2011.01.005
動物の生殖細胞は、核膜付近にヌアージュとよばれる構造物を持っています。最近の研究により、ヌアージュは生殖細胞の分化とpiRNAの合成に必要だということが分かってきましたが、ヌアージュがどのように形成されるのか不明でした。佐々木研究室では、MITOPLDという生殖細胞のミトコンドリア膜に存在するホスフォリパーゼをマウスでノックアウトし、この酵素による脂質代謝が雄性生殖細胞のヌアージュの形成に必須であることを示しました。MITOPLDはカルジオリピンからホスファチジン酸(シグナル分子として働く)を生成する酵素で、どうもこれがヌアージュの形成に関係しているらしいのです。興味深いことに、MITOPLDをノックアウトした生殖細胞では、ヌアージュの構成成分やミトコンドリアが中心小体の周りに偏在するという局在異常が観察されました。これから、脂質シグナル分子が蛋白質や細胞内小器官の微小管依存的な細胞内輸送を制御しているのだろうと考えられました。
実は、ショウジョウバエのMITOPLDホモログであるZUCCHINIはヌクレアーゼとしてpiRNAの生成に関わるのではないかと言われていましたが、この活性は検出されず、これまでの仮説を覆す発見となりました。ミトコンドリアの表面のシグナルがどのようにミトコンドリアの局在とヌアージュ形成の2つの表現形につながるのかは今後の課題です。
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MITOPLDはホスファチジン(PA)を産生し、これがミトコンドリアとヌアージュの構成成分の局在や輸送を制御するシグナル分子として働く。これらの正しい局在はpiRNAの合成の場であるヌアージュの形成に必須である。
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