Regulation of ribosomal RNA gene copy number and its role in modulating genome integrity and evolutionary adaptability in yeast.
Takehiko Kobayashi
Cellular and Molecular Life Sciences Published online 05 Jan 2011 DOI: 10.1007/s00018-010-0613-2
rDNA(リボソームRNA遺伝子)は染色体上に巨体反復遺伝子群を形成する真核細胞で最多の遺伝子です。そのためリピート内での組換え、欠失、増幅を常に起こしゲノム中で最も不安定な、いわゆる脆弱領域でもあります。我々の最近の研究で、rDNAのコピー数が細胞の発ガン物質等のDNA損傷薬剤に対する感受性に影響を与えていることが判明しました(Ide et al.,2010, Science )。またrDNAの安定性はテロメア同様、細胞老化の促進に関わっていることも知られています(Ganley et al., 2009, Mol Cell )。本論文ではこれまでの報告を踏まえ、rDNAがその脆弱性ゆえにゲノムの「ダメージセンサー」として機能し、DNAの修復作用の活性化、あるいは細胞老化の誘導を介してガン化等の細胞の異常を防ぐ機能があることを提唱しています。またこのようなrDNAの性質は遺伝子の変異率を一時的に変化させることで、生物の環境適応能力や進化速度にも影響を与えている可能性が考えられます。
本論文は Faculty of 1000 により生物、医学分野でトップ2%の論文に選ばれました。
http://f1000.com/8159964
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rDNAは内的(複製障害、活性酸素、修飾ヌクレオチド等)、外的(紫外線、化学物質等)なDNA損傷ストレスに敏感に反応し、DNA損傷応答(DNA damage response, DDR)を活性化し、DNA修復、細胞老化を誘導する。
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